塩基性塩2PbCO3・Pb(OH)2が鉛白(えんぱく)とよばれて市販されよく知られているので、炭酸鉛というときこの物質をさすことがあるが、これは炭酸水酸化鉛(Ⅱ)とよぶのが正しい。炭酸鉛というのは正塩のことである。
天然に白鉛鉱として産出する。鉛(Ⅱ)塩の冷水溶液に炭酸アンモニウムまたは炭酸水素ナトリウムを加えるとき得られる無色の結晶。熱すると酸化鉛(Ⅱ)と二酸化炭素に分解する。水に難溶。アルカリ水溶液、クエン酸水溶液に溶ける。熱水からつくるか、または水溶液を放置すると塩基性塩が得られる。
[守永健一・中原勝儼]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
PbCO3(267.21).天然には白鉛鉱として産出する.硝酸鉛,酢酸鉛などの鉛塩水溶液に炭酸アンモニウムまたは炭酸アルカリを加えると沈殿として得られるが,沈殿はPbCO3,2PbCO3・Pb(OH)2,Pb(OH)2の混合物である.無色の斜方晶系結晶.密度6.6 g cm-3.水に難溶,アルカリに可溶,液体アンモニア,エタノールに不溶.熱水には徐々に加水分解し,炭酸水酸化鉛(Ⅱ)(ヒドロキシ炭酸鉛)Pb3(CO3)2(OH)2(鉛白)となる.加熱で酸化鉛(Ⅱ)と二酸化炭素に分解する.白色顔料,うわぐすり,塩化ビニル安定剤などに用いられる.[CAS 598-63-0:PbCO3][CAS 1319-46-6:2PbCO3・Pb(OH)2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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