為子(読み)ためこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「為子」の意味・わかりやすい解説

為子
ためこ

[生]建長3(1251)?
[没]元応2(1320)頃
鎌倉時代後期の女流歌人。父は藤原為教,母は三善雅衡の娘。京極為兼は弟。権中納言,藤大納言典侍と呼ばれた時期もある。後嵯峨院の中宮大宮院,伏見,花園両天皇に仕えた。花園天皇乳母正和3 (1314) 年従二位。為兼とともに祖父為家の教えを受け,阿仏尼とも親交があった。京極派歌人の中心的存在で,『十五夜歌合』 (1297) ,『仙洞五十番歌合』 (1303) ,『嘉元百首』 (03) ,『伏見院三十首』 (03) などに参加。家集『藤大納言典侍集』,勅撰集には『続拾遺集』以下に 126首入集。

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