無園児(読み)ムエンジ

デジタル大辞泉 「無園児」の意味・読み・例文・類語

むえん‐じ〔ムヱン‐〕【無園児】

俗に、保育所認定こども園幼稚園に通っていない、小学校入学前の子供。未就園児。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「無園児」の解説

無園児

保育所や幼稚園などに通っていない小学校入学前の0~5歳児。支援がない(無援)、周囲とのつながりが乏しい(無縁)との意味も含め、子育て支援団体などがこうした表現を用いている。政府は「未就園児」と呼ぶ。厚生労働省は2019年度に全国で約182万人いると推計しているが、認可外保育施設などを利用する子どもを含むため、全く施設に通っていない人数は不明。保護者が家庭での養育を選ぶケースほか、低所得や多子、外国籍の家庭が多いとの研究もある。

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知恵蔵mini 「無園児」の解説

無園児

3歳以降になっても幼稚園や保育園に通っていない未就園児童を指す言葉。社会との接点が少ないことから、「無縁」とかけて「無園児」と呼ばれ、貧困や児童虐待ネグレクトなどとの関連性が指摘されている。北里大学の研究グループが厚生労働省による「21世紀出生児縦断調査」のデータを分析した結果、3歳児で約5パーセントの児童が同児であり、低所得、多子、外国籍など社会経済的に不利な家庭や発達・健康の問題(早産先天性疾患)を抱えた子どもに多い傾向が明らかになった。海外の先進国の研究では、社会的に不利な家庭ほど幼児教育を受けていないことが指摘されており、日本でも同様の傾向が懸念されている。

(2020-9-29)

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