焼玉機関(読み)やきだまきかん(英語表記)hot bulb engine; semi-Diesel engine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

焼玉機関
やきだまきかん
hot bulb engine; semi-Diesel engine

焼玉と称する球形予燃焼室をシリンダヘッド頂部に設け,これを点火源とした一種の圧縮点火機関。一般に2サイクルクランク室掃気方式をとり,構造が簡単で,取扱いが容易なうえ低質燃料の使用が可能なため,従来小出力の漁船用主機としてかなり使用されたが,効率が悪く,単位出力あたりの重量も大きいので現在ではあまり使用されなくなっている。寒冷地における始動性,微速運転性能がよいので北欧では小型のものが用いられている。

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デジタル大辞泉の解説

やきだま‐きかん〔‐キクワン〕【焼(き)玉機関】

内燃機関の一。焼き玉とよぶ燃焼室を加熱して赤熱状態とし、そこへ重油などの燃料を噴射して点火・爆発させるもの。小型漁船に広く使用された。セミディーゼル機関。焼き玉エンジン。

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百科事典マイペディアの解説

焼玉機関【やきだまきかん】

シリンダーヘッドに焼玉と呼ぶ鋳鉄製半球形の燃焼室があり,それが高温に保持されていて点火源となる燃料噴射機関。構造が簡単で取扱い容易なため,小型漁船などの小出力機関として多用されたが,小型ディーゼルエンジンの普及により,急速にすたれた。
→関連項目ポンポン蒸気モーター油

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世界大百科事典 第2版の解説

やきだまきかん【焼玉機関 hot bulb engine】

焼玉エンジンともいう。2サイクル式クランク室掃気方式の内燃機関で,シリンダーヘッドに着火および燃焼のための焼玉ignition ballをもつ点が構造上のおもな特徴である。バーナーなどであらかじめ焼玉部を加熱しておき,燃料を噴射すると,燃料と空気の混合気は表面着火により燃焼して機関が始動し,その後も焼玉によって各サイクルの燃焼が行われて運転が継続される。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに比べ,構造が簡単で,取扱い容易で,しかも重油などの低質燃料が使用できることから,かつて船舶用,とくに漁船用の原動機として賞用されたが,本質的に経済性に勝るディーゼルエンジンの進歩,普及により急速にすたれた。

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世界大百科事典内の焼玉機関の言及

【舶用機関】より

… このほか自動車用と類似のガソリンエンジンがモーターボートなどに使われるが,大馬力の必要な大型船に使われることはほとんどない。また過去に小型船で焼玉機関が盛んに使われたことがある。燃焼室内の赤熱されたいわゆる焼玉に石油をふきつけて点火する方式で,日本でも,小型ディーゼルエンジンが普及するまでの一時期に10~20馬力程度の小型船や漁船に使われた。…

※「焼玉機関」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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