熊坂頭巾(読み)クマサカズキン

精選版 日本国語大辞典 「熊坂頭巾」の意味・読み・例文・類語

くまさか‐ずきん‥ヅキン【熊坂頭巾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 能楽の「熊坂」を演じるのに用いた頭巾から ) しころをつけた丸頭巾で、目の部分を残し他は全部包まれるように使ったもの。江戸時代享保元文一七一六‐四一)頃に流行した。
    1. [初出の実例]「人倫〈略〉熊坂頭巾」(出典:俳諧・女夫草(1672)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の熊坂頭巾の言及

【頭巾】より

…幼児には小型のものを大黒頭巾といって最近までかぶせたという。なお丸頭巾の左右,後方にたれさげて首筋を保護する錣(しころ)とよぶ布をつけたものを錣頭巾,熊坂頭巾とよんだ。また丸頭巾の前面に覆面布をつけた覆面頭巾,気儘(きまま)頭巾,猫頭巾などもある。…

※「熊坂頭巾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android