熱中性子化(読み)ネツチュウセイシカ

化学辞典 第2版 「熱中性子化」の解説

熱中性子化
ネツチュウセイシカ
neutron thermalization

熱中性子エネルギーまで中性子を減速することをいう.中性子源あるいは核分裂によって放出される中性子は,数 MeV運動エネルギーをもっているが,物質なかで何回も弾性散乱非弾性散乱とを繰り返すことで,運動エネルギーをしだいに奪い去られ,媒質分子原子のもっている熱運動エネルギーと平均的に等しくなる.減速材としては,軽水H2O,重水D2O,ベリリウム黒鉛などが使用される.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android