熱消磁(読み)ネツショウジ

デジタル大辞泉 「熱消磁」の意味・読み・例文・類語

ねつ‐しょうじ〔‐セウジ〕【熱消磁】

熱により磁性体磁化を消し去ること。キュリー温度以上の温度に加熱することで消磁できる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「熱消磁」の解説

熱消磁
ネツショウジ
thermal demagnetization

強磁性体やフェリ磁性体の残留磁化を0にするために,試料キュリー温度以上に熱し,磁場のないところで冷却させることをいう.こうするとキュリー温度以下で生じた磁区自発磁化はいろいろの方向をとり,互いに打ち消されるので,残留磁化が残らない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱消磁」の意味・わかりやすい解説

熱消磁
ねつしょうじ
thermal demagnetization

外部磁場がないときに,強磁性体に磁化のない消磁状態を実現するための方法。強磁性体をキュリー温度以上の高温に熱して磁場のないところで冷却すると,強磁性体中の磁区が等方的に分布し,全体としての磁化は消える。

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