熱腸(読み)ネッチョウ

デジタル大辞泉 「熱腸」の意味・読み・例文・類語

ねっ‐ちょう〔‐チヤウ〕【熱腸】

怒りや悲しみでにえくりかえっている心中
「人も聞かぬ大言はきて、わずかに―を冷やす物の」〈一葉・うもれ木〉
熱心に思い詰めること。また、その心。
「邦の為世の為に満腔の―を灑ぎ」〈東海散士佳人之奇遇

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精選版 日本国語大辞典 「熱腸」の意味・読み・例文・類語

ねっ‐ちょう‥チャウ【熱腸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 物事を熱心に思いつめること。また、その心やそのさま。熱烈な心。怒りや悲しみで興奮する心にもいう。
    1. [初出の実例]「婆心情最切、自似熱腸人」(出典:玩鴎先生詠物雑体百首(1794)湯婆)
  3. 怒りや悲しみで、にえくりかえっている心中。〔音訓新聞字引(1876)〕
    1. [初出の実例]「纔(わづ)かに熱膓(ネッチャウ)を冷やす物の」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉三)

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普及版 字通 「熱腸」の読み・字形・画数・意味

【熱腸】ねつちよう(ちやう)

腸が熱くなるほど悲しむ。唐・杜甫〔衛八処士に贈る〕詩 を訪ぬれば、ば鬼と爲る 呼して、中腸を熱せしむ

字通「熱」の項目を見る

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