中腸(読み)チュウチョウ

デジタル大辞泉 「中腸」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐ちょう〔‐チヤウ〕【中腸】

はらのなか。心のうち心中
発生学的に内胚葉ないはいよう起源消化管前方は前腸を経て口に、後方後腸を経て肛門に連なる。脊椎動物では小腸へ分化する。昆虫では胃にあたる。主腸。

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精選版 日本国語大辞典 「中腸」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐ちょう‥チャウ【中腸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. はらのなか。心のうち。内心。心中。
    1. [初出の実例]「懐旧猶勝到老忘、多言且恐損中腸」(出典:菅家文草(900頃)三・冬夜閑居話旧)
    2. [その他の文献]〔阮籍‐詠懐詩〕
  3. 発生学的に内胚葉起源の消化管の一部。無脊椎動物では前腸と後腸にはさまれる消化管の部分。動物の群によって形態・機能などが異なる。脊椎動物では十二指腸後半から横行結腸前半まで。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「中腸」の意味・わかりやすい解説

中腸
ちゅうちょう

動物の消化管の一部で、前腸と後腸に挟まれた部分。脊椎(せきつい)動物では発生学の用語でやはり中腸とよばれる部分に由来し、十二指腸と小腸を含み、とくに養分吸収の点で主要な役割を果たす。また、肝臓膵臓(すいぞう)がここに開口する。無脊椎動物では中腸の定義はしばしばあいまいで、多くの場合に内胚葉(ないはいよう)起源の消化管を中腸と総称するが、とくに消化吸収機能の著しい腸の中心部分をさすこともある。軟体動物や節足動物の中腸(胃を含む)には、中腸腺(せん)とよばれる主要な消化腺が付随していて、消化酵素を胃に分泌する。中腸腺にはときに肝膵臓の名が与えられるが、形態的にも機能的にも肝臓、膵臓とは異なっている。

[八杉貞雄]

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普及版 字通 「中腸」の読み・字形・画数・意味

【中腸】ちゆうちよう

心。

字通「中」の項目を見る

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