かた‐より【片寄・偏】
- 〘 名詞 〙
- ① 中央の部分やある標準の位置からはずれて一方に寄ること。あるものに近づき寄ること、また、その度合。古く「に」を伴って、ただ一方によって、ひたすら、の意で副詞的に用いられた。
- [初出の実例]「明日の宵照らさむ月夜は片因(かたより)に今夜に寄りて夜長からなむ」(出典:万葉集(8C後)七・一〇七二)
- ② 他に力を貸すこと。助力。
- [初出の実例]「農夫等がかたよりにつかはるるをゆいとなづく、如何」(出典:名語記(1275)六)
- ③ 考えや態度、処置などが不均衡、または不公平なこと。
- [初出の実例]「かたよりがしてはかなうまいぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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