片手打ち(読み)カタテウチ

デジタル大辞泉 「片手打ち」の意味・読み・例文・類語

かたて‐うち【片手打ち】

[名・形動ナリ]
刀を片手で持って切りつけること。片手切り。片手なぐり。
「―に打ちけるが」〈太平記・二〉
片手落ち」に同じ。
吟味もなされず、―のなされやう」〈浄・歌念仏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「片手打ち」の意味・読み・例文・類語

かたて‐うち【片手打・片手撃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 片手に刀を持って切りかかること。片手なぐり。
    1. [初出の実例]「合戦之時依疵、為片手打」(出典吾妻鏡‐元暦元年(1184)二月二日)
    2. 「冑(かぶと)の鉢を真っ二つに打ち破(わ)らんとて、片手打に打ちけるが」(出典:太平記(14C後)二)
  3. 剣道で、竹刀(しない)右手、または左手のみで握って相手を打つこと。左片手右面、左片手突きが最も多く使われる。
  4. ( 形動 ) =かたておち(片手落)
    1. [初出の実例]「偏任欲心両方之理非片手打」(出典:看聞御記‐永享五年(1433)七月二四日)
    2. 「いつの代の掟にて男は心のままに、女は夫妻の外をいましめけるぞ、是程片手うちなる事はあらじと」(出典:浮世草子・浮世栄花一代男(1693)二)

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