物差・物指(読み)ものさし

精選版 日本国語大辞典 「物差・物指」の意味・読み・例文・類語

もの‐さし【物差・物指】

〘名〙
① 物の長さを差しはかる道具。竹・鉄・プラスチックなどで作った細長いもので、長さの単位目盛がつけてある道具。江戸時代、これを手渡しすると不和になるという俗信があり、投げ渡すのが常であった。さし。尺度(しゃくど)。尺。
※波形本狂言・素袍落(室町末‐近世初)「みやげを上ませう〈略〉奥御へは物さし」
② 転じて、物事価値などを判断する基準。評価の基準。尺度。
落梅集(1901)〈島崎藤村〉七曜日のすさび・火曜日新茶「愚かや空漠なる哲学の尺度(モノサシ)はさて措き、眼前世間を視よと罵らんかなれども」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報