特別検査(読み)とくべつけんさ

ASCII.jpデジタル用語辞典 「特別検査」の解説

特別検査

金融庁が行なう「大手銀行の大口債務者に対する査定」の検査常時においても金融庁が決算日時点での銀行の査定をチェックする「通常検査」は行なわれている。しかし2001年、銀行が不良債権ではなく「要注意先債権」と評価を下していたマイカル社が破たんしたことで、銀行の査定と金融庁の通常検査に対する批判が強まった。そこで同年、株価が急速に下落している149社に対する主要13行の査定に関して、金融庁が特別に検査することになった。特別検査では、問題企業の絞りこみに加えて、債務者区分の決定も行ない、決算に反映させるのが特徴。特別検査の結果、査定が悪化した企業は多く、経営破たんが相次ぎ、それにともなって金融機関の不良債権による損失も増加した。特別検査は、その後も「金融再生プログラム」に並行して随時、実施されている。

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