デジタル大辞泉
「犢鼻褌」の意味・読み・例文・類語
た‐ふさぎ【犢=鼻=褌/×褌】
《古くは「たふさき」か》肌につけて、陰部を覆うもの。下ばかま。とうさぎ。
「真裸にて、―ばかりをして」〈宇治拾遺・一二〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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とうさぎたふさぎ【犢鼻褌・犢鼻・褌】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「たふさぎ」か。「犢鼻」は牛の子の鼻に似ていることによる当て字 ) 肌につけ陰部をおおうもの。男はその上に袴(はかま)、女は裳を着けるところから、したのはかま、裳の下のとうさぎともいう。ふんどし。
- [初出の実例]「吾が背子が犢鼻(たふさき)にするつぶれ石の吉野の山に氷魚そさがれる」(出典:万葉集(8C後)一六・三八三九)
- 「あかきたうさぎしたる物の、いできて」(出典:古本説話集(1130頃か)六一)
とくび‐こん【犢鼻褌】
- 〘 名詞 〙 ふんどし。とうさぎ。さるまた。中国では短い下ばき。
- [初出の実例]「右相撲 犢鼻褌上著二狩衣一開レ紐夾二狩衣前一」(出典:江家次第(1111頃)八)
- [その他の文献]〔史記‐司馬相如伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の犢鼻褌の言及
【ふんどし(褌)】より
…男性の腰部をおおう長い帯状の布で,これを股間(こかん)から腰部にかけて巻きつけ,下半身を保護し,かつ清潔にするために着装する。古くは,犢鼻褌(たふさき∥たふさぎ∥とうさぎ)とも呼ばれた。《延喜式》巻十四では,褌の字を〈したのはかま〉,袷褌を〈あわせのしたのはかま〉と訓じており,袴を意味していた。…
【ふんどし(褌)】より
…男性の腰部をおおう長い帯状の布で,これを股間(こかん)から腰部にかけて巻きつけ,下半身を保護し,かつ清潔にするために着装する。古くは,犢鼻褌(たふさき∥たふさぎ∥とうさぎ)とも呼ばれた。《延喜式》巻十四では,褌の字を〈したのはかま〉,袷褌を〈あわせのしたのはかま〉と訓じており,袴を意味していた。…
※「犢鼻褌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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