犬居城跡(読み)いぬいじようあと

日本歴史地名大系 「犬居城跡」の解説

犬居城跡
いぬいじようあと

[現在地名]春野町堀之内

気田けた川の右岸、犬居の標高二九〇メートルの鐘打かねうち山の山頂にある。城山ともよばれた(遠江国風土記伝)。天野氏の本城と考えられ、同氏は鎌倉後期犬居に入部、土着したと思われる。南北朝期には一族のうちには南朝方に属した家もあったが主流は北朝方として活動し、室町期から戦国期にかけて支配領域を拡大、国人領主へと成長した。戦国期には今川氏の支配下に入り、惣領家は犬居三ヶ村と称された犬居・気多けた熊切くまきりを所領とした。永禄六年(一五六三)に起こった反今川の蜂起、遠州劇で惣領安芸守景泰は飯尾氏・松井氏ら有力家臣の反乱に荷担した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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