犬田布村(読み)いんたぶむら

日本歴史地名大系 「犬田布村」の解説

犬田布村
いんたぶむら

[現在地名]伊仙犬田布いぬたぶ

木之香きのこ村の西に位置し、南部より北西部にかけては海に面する。犬田布いぬたぶ岬が西に突き出る。山手にミョウガングスク跡があり、現在は明眼みようがん神社が鎮座しているが、鳥居の近くにあるディゴの古木は琉球王府が漆工芸のために植林させたものと伝える。グスクの森の東方にある泉は灌漑用水となり、赤米トウブシとよぶ米が栽培されたという。地内にさーと上里かんさと下内城しもしぐすく・ウスクブシ・積石ついんすい船蔵ふなぐら番所ばんしよなどの地名がある。面縄うんのー間切の伊仙いすいんのうち。正保琉球国絵図に村名の記載はないが、「犬たぶ崎」がみえ、海岸部に多数の瀬が描かれる。「三州御治世要覧」では面縄間切一六ヵ村のうちとして「犬田布村」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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