状況劇場

デジタル大辞泉プラス 「状況劇場」の解説

状況劇場

日本の劇団。1963年、俳優の復権と「特権的肉体論」を掲げ、唐十郎らが結成。結成時の劇団名は「シチュエーションの会」。翌年改名。旗揚げ公演はサルトルの「恭しき娼婦」。1964年以降は唐のオリジナル作品を中心に公演を行う。1968年8月の「腰巻お仙―義理人情いろはにほへと篇」で始めて新宿の花園神社境内でテントを張った公演を行い、評判となる。以後「紅(あか)テント」と呼ばれ、ときに警察とも衝突しながら、1960年代後半から1970年代のアングラ演劇ブームを牽引する存在となる。李礼仙(のちの李麗仙)、麿赤兒、四谷シモン根津甚八、小林薫といった俳優を輩出し、1988年に解散。後継は、劇団唐組。代表作はほかに「少女仮面」「ベンガルの虎」「唐版・風の又三郎」「ジャガーの眼」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「状況劇場」の意味・わかりやすい解説

状況劇場
じょうきょうげきじょう

唐十郎」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の状況劇場の言及

【劇団】より

…また俳優座,民芸でも数多くの脱退者を出した。その一方,唐(から)十郎(1940‐ )らの〈状況劇場〉が63年に結成され,67年に紅(あか)テント劇場の活動を開始した。1966年には,東京早稲田の喫茶店2階の小空間をけいこ場兼用の小劇場とする鈴木忠志(ただし)(1939‐ )らの〈早稲田小劇場〉が結成され,佐藤信,串田和美らの〈自由劇場〉(正式名称は〈アンダーグラウンド自由劇場〉)も同年活動を始めた。…

【前衛劇】より

…以下にその動きのいくつかを概観してみることとしよう。 まず,唐十郎(1940‐ )の〈状況劇場〉は63年に結成されていたが,その活動が決定的に注目されたのは,67年夏の東京新宿の花園神社境内における紅(あか)テント公演《腰巻お仙義理人情いろはにほへと篇》であった。唐の芝居は,当初ジャーナリズムにおける社会的な〈事件〉としての扱いの方が先行する気味があったが,以降,《少女仮面》(1969,早稲田小劇場初演),《吸血姫》(1971),そしてのちの《下谷万年町(したやまんねんちよう)物語》(1981)にいたるまで,数多くの好戯曲を執筆し,また〈状況劇場〉の演出家兼中心俳優として活発な活動を行ってきた。…

※「状況劇場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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