独ポ不可侵条約(読み)どくぽふかしんじょうやく(英語表記)German-Polish Non-aggression Pact

日本大百科全書(ニッポニカ) 「独ポ不可侵条約」の意味・わかりやすい解説

独ポ不可侵条約
どくぽふかしんじょうやく
German-Polish Non-aggression Pact

1934年1月26日に調印されたドイツポーランド間の条約。独ポ不可侵宣言ともいわれる。本条約は、まず、両国間の直接的な了解による新時代の到来を表明し、不戦条約(1928)の諸原則を二国間の関係の基礎とすること、直接交渉では解決できない係争問題は他の平和的な方法で解決し、武力に訴えないことなどを宣言の形式をもって取り決め、以後の両国の関係の礎石をなすものとされた。これによって、ポーランドの対仏追随外交から自主外交への転換が決定的となり、また、ドイツはフランスの対独安全保障体制の一角を切り崩し、外交上の孤立状態から脱することに成功した。ポーランドは本条約の効果を過信したが、39年4月28日、ヒトラーは条約破棄を宣言した。同年9月1日、ドイツ軍はポーランド領内に進撃し、第二次世界大戦の開幕となった。

[植田隆子]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「独ポ不可侵条約」の解説

独ポ不可侵条約(どくポふかしんじょうやく)

ドイツ‐ポーランド不可侵条約

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