企業が生産物やサービスをその価値(生産価格)以上の価格で販売する結果として取得する平均水準以上の超過利潤をいう。独占利潤は、技術進歩などによって他企業に比べてより低いコスト水準を達成した企業に発生する場合もある。しかし、市場が十分に競争的であるならば、こうした独占利潤は、競争企業の技術革新などによってやがて消滅していく。固有の独占利潤は、したがって、なんらかの市場と価格の支配力をもつ独占的企業が長期にわたって取得し続けるそれである。自然資源の独占的支配や国の法的規制による価格管理、とくに少数の巨大企業の協調的な独占価格設定によって恒常的に独占利潤が生じる。独占利潤の存在は、生産者と消費者との間の所得分配と経済全体の資源の適正配分をゆがめ、市場経済の公正と効率性を損なうところから、経済学と経済政策上の中心的課題の一つとして、古くから関心をもたれてきている。
[吉家清次]
…一方,超過利潤とは利潤のうち正常利潤を上まわる部分である。ある企業が産業で独占的地位を占めておれば,この企業は超過利潤としての独占利潤を手にすることができ,この独占利潤は他企業の参入がないとすれば消滅することはない。しかし超過利潤を求めてたくさんの企業がこの産業に参入してくると競争の結果,超過利潤はやがて消滅してしまうはずである。…
※「独占利潤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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