王の道(読み)おうのみち(その他表記)Royal Road

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王の道」の意味・わかりやすい解説

王の道
おうのみち
Royal Road

アケメネス朝ペルシアのダレイオス1世が,スーササルディス間,さらにエフェソスに築いた幹線道路。南イランのスーサに発し,北西メソポタミアを経て,サルディスなどのイオニアの諸都市にいたる。全長 2400km以上。王の伝令が1日行程ごとの宿駅に配備され,片道7日間で旅した (普通なら3ヵ月を要する) 。この道路ペルシア帝国統一を強化し,交易を促進するのに役立った。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「王の道」の解説

王の道(おうのみち)

アケメネス朝ダレイオス1世が建設したとされる,首都のスーサ全国要地を結ぶ幹線道路。スーサからアナトリアサルディスに至る,全長約2400kmにわたる道が最も有名。沿道には宿駅が設けられ,駅伝制が整備されて,広大な帝国統治に役立った。

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旺文社世界史事典 三訂版 「王の道」の解説

王の道
おうのみち

アケメネス朝のダレイオス1世がつくった国道
都のスサから小アジアサルデスを結ぶ,全長約2400kmの道。この道には111の宿駅が設けられ,広大な帝国支配のための,情報把握に貢献した。

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世界大百科事典(旧版)内の王の道の言及

【ゴルディオン】より

…出土品にはヒッタイトから継承した小アジアに伝統的なものと,アッシリアやギリシアの製品およびそれらの模倣品が多く含まれていて,当時の東西交流のようすを知ることができる。テルの北では幅6mの古道(ペルシア時代の〈王の道〉)が発掘され,ゴルディオンが交通の要所に位置していたことを示す。【小野山 節】。…

※「王の道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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