王之浜村(読み)おうのはまむら

日本歴史地名大系 「王之浜村」の解説

王之浜村
おうのはまむら

[現在地名]近江八幡市白王町しらおうちよう

丸山まるやま村の北にあり、おく島の東部にあたる。東は大中だいなかの湖(現在は干拓地)に面し、北は白部しらべ村。地名は天武天皇(一説に唯喬親王)が漂着したことに由来するとされるが(「蒲生郡志」など)、奥島地域では文安二年(一四四五)より毎年一一月一日に朝廷郁子を献上する伝統があり(「輿地志略」「二十七国採薬記」など)、神や天皇に献上する食物を意味する「おもの」が変化した地名と考えられる。寛永一〇年(一六三三)彦根藩領となり、寛永石高帳では高一三石。文久二年(一八六二)上知されたが、慶応二年(一八六六)同藩預地となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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