珊瑚礁問題(読み)サンゴしょうもんだい

最新 地学事典 「珊瑚礁問題」の解説

サンゴしょうもんだい
珊瑚礁問題

coral reef problem

サンゴ礁,特に堡礁・環礁の成因に関する議論。大きく分けて,海水準の相対的昇降を必要とする説と必要としない説がある。ほかに礁石灰岩の溶解で礁湖ができたとする説があるが問題にされない。C.Dar-win(1837)の説は沈降説と呼ばれ,島の沈降とともに裾礁が上へ成長して,堡礁,次いで環礁になるというもの。J.D.Dana(1849)も堡礁のきれめと島の沈降地形の観察からこの説を支持し,W.M.Davis(1928)もこの説をとった。R.A.Daly(1910,15)は氷河制約説を強く主張した。Daly説では海水準の90m降下のみでは堡礁内部の島の深く入り込んだ海岸を説明できず,Darwin説では礁湖の一様な深さは不自然である。矢部長克(1942)は氷期の温度降下はサンゴ海のサンゴの成育には影響ないとしてDalyの説が弱められるとした。J.E.Hoffmeister et al.(1944)はantecedent-platform theoryで,海水準の相対変化なしに環礁が形成されるとした。P.H.Kuenen(1947)はサンゴ礁地下の資料に基づき各サンゴ礁ごとに解釈すべきとし,氷河制約沈降説(glacially con-trolled subsidence theory)を提唱した。これにより,1)火山島の海食と海食台外縁にサンゴ礁の形成,2)ゆっくりした沈降とサンゴ礁の成長,礁湖の堆積,3)氷期の海水準変動による段階的上昇と侵食,最終的侵食によるplatform形成,4)後氷期のplatform上の堡礁と堆積の形成,というように具体的に各個のサンゴ礁形成過程を説明した。

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参照項目:ダーウィンの沈降説

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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