甘樫坐神社(読み)あまかしにいますじんじや

日本歴史地名大系 「甘樫坐神社」の解説

甘樫坐神社
あまかしにいますじんじや

[現在地名]明日香村大字豊浦小字寺内

甘樫丘の北西麓に鎮座祭神大禍津日おおまがつひ神・神直日かむなおび神・大直日おおなおび神・伊邪諾いざなぎ神・豊玉比売とよたまひめ命。旧村社。「延喜式」神名帳の高市たかいち郡に「甘樫坐神社四座並大、月次相嘗新嘗」とあり、同書四時祭には「山口神」の一にあげられている。天安三年(八五九)一月二七日、従五位下から従五位上を授けられた(三代実録)。「五郡神社記」によると、当社は逝回ゆきき郷甘樫丘前にあって、湯起請の神といわれ、武内宿禰が祀ったものという。近世、鎮座地付近が推古天皇豊浦とゆら宮にあたることにより、祭神を推古天皇としたことがあり、「大和志」に「在豊浦村、今称推古天皇」とみえ、「高市郡古跡略考」にもいかずち村・豊浦とようら(現明日香村)両村の鎮守にして推古天皇を祀るとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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