甘酢(読み)アマズ

精選版 日本国語大辞典 「甘酢」の意味・読み・例文・類語

あまい【甘】 酢(す)

  1. みりんまたは砂糖を混ぜた酸味の少ない酢。転じて、考えや態度が甘いことにいう。甘口(あまくち)
    1. [初出の実例]「此小僧、目利(めきき)通り、甘(アマ)い酢(ス)でいかぬ奴」(出典談義本当世下手談義(1752)三)

あま‐ず【甘酢】

  1. 〘 名詞 〙 みりん、砂糖などを加え、甘みを多くした三杯酢
    1. [初出の実例]「然るに茶の料理も之れを料理屋に命ずれば矢張千篇一律なり。曰く味噌汁、曰く甘酢、曰く椀盛、曰く焼物と」(出典:病牀六尺(1902)〈正岡子規〉八一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の甘酢の言及

【酢の物】より

…合せ酢は,材料の持味を生かすために酢と塩を合わせるのが基本となるが,糖分を加えることもある。二杯酢は酢としょうゆを容量で1:1,三杯酢は酢としょうゆと砂糖を1:1:1/2,甘酢はこの割合を3:1:3にするものが標準であるが,いずれもそれだけでは味が濃すぎるので出汁で割って使うことが多い。貝類は甘みのないさっぱりした酸味がおいしいので二杯酢がよく,魚類はやや甘みのある三杯酢を用いる場合もある。…

※「甘酢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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