甘雨亭叢書(読み)カンウテイソウショ

デジタル大辞泉 「甘雨亭叢書」の意味・読み・例文・類語

かんうていそうしょ【甘雨亭叢書】

江戸後期の叢書。5集・別集(全56冊)。安中あんなか藩主板倉勝明(号、甘雨亭)編。弘化2年~安政3年(1845~1856)刊。室鳩巣むろきゅうそう伊藤仁斎貝原益軒らの近世文人34人の未刊考証随筆などを収録

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精選版 日本国語大辞典 「甘雨亭叢書」の意味・読み・例文・類語

かんうていそうしょ【甘雨亭叢書】

  1. 江戸後期の叢書。五集四〇冊、別集全五六冊。安中藩主板倉勝明(甘雨亭)編。五集までは弘化二~安政三年(一八四五‐五六)刊。新井白石室鳩巣、伊藤仁斎ら近世の諸名家三四人の未刊の考証、随筆などを収める。他に伝本の少ない書も多く含まれ、江戸期の著作集成としての叢書。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「甘雨亭叢書」の意味・わかりやすい解説

甘雨亭叢書
かんうていそうしょ

江戸時代後期の叢書。上野国安中藩の藩主板倉勝明編。5集,別集2集,56冊。弘化2 (1845) ~安政3 (56) 年刊写本のまま伝わっていた江戸時代の名著を収録。新井白石の『南島志』,山崎闇斎の『桜之辨』などを収める。甘雨亭は勝明の号。

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世界大百科事典(旧版)内の甘雨亭叢書の言及

【上野国】より


[文化]
 地域文化の特質をみると,儒学は前橋藩の好古堂(1691)など諸藩の藩校が中心であったが,藩主の交替がはげしいため発展はなかった。わずかに伊勢崎・安中藩の郷学や,安中藩主板倉勝明の《甘雨亭叢書》刊行が特筆される。儒学者では湯島聖堂の学頭になった市河寛斎や折衷学派の亀田鵬斎があり,国学では橘守部が桐生商人に師事されて,その門下に万葉学者橋本直香や黒川真頼が出た。…

※「甘雨亭叢書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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