田上遺跡―(読み)たねえいせき(I)―(III)

日本歴史地名大系 「田上遺跡―」の解説

田上遺跡(I)―(III)
たねえいせき(I)―(III)

[現在地名]脇町 東田上・西田上

岩倉いわくら東部、吉野川北岸の河岸段丘上、讃岐山脈から南流する新町谷しんまちだに川をはじめとする中小河川の浸食により形成された舌状台地上に展開する。弥生時代および中世の遺跡で、四国縦貫自動車道の建設に伴い、平成六年(一九九四)から同八年にかけて発掘調査された。一帯は中世の岩倉城跡に比定されている。遺跡に北接する真楽しんらく寺に残る記録によれば、同城本丸周辺にはひがしの坊(観音坊)・西の坊(宝冠坊)・南の坊・北の坊・丹波たんば坊・くぼの坊とよばれる望楼六坊が配されていたといい、田上遺跡(I)は東の坊(観音坊)、田上遺跡(II)は本丸、田上遺跡(III)は西の坊(宝冠坊)にそれぞれ相当する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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