朝日日本歴史人物事典 「田中千弥」の解説
田中千弥
生年:文政9.5.3(1826.6.8)
明治期の神官。武蔵国秩父郡(埼玉県)下吉田村生まれ。明治7(1874)年教導職試補となり,教導職訓導,貴布禰神社社務などを経て,26年には椋神社社司兼貴布禰神社社掌となった。和歌,詩文などに優れ,特に嘉永3(1850)年から明治31年まで49年間にわたり丹念に綴った日記,秩父事件(1884)の直接の見聞を編述した「秩父暴動雑録」などの諸記録は,秩父地方史ならびに秩父事件研究の基礎史料として貴重である。<著作>『田中千弥日記』
(寺崎修)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報