田井等村(読み)てーやむら

日本歴史地名大系 「田井等村」の解説

田井等村
てーやむら

[現在地名]名護市田井等たいら山田やまだ

羽地はにじ間切の中央部に位置し、東は親川うえーがー村。テーヤの語義は平坦地とも、また逆に高坂とも解される(沖縄地名考)集落は初め丘陵の裾に立地し、南側の沖積低地へ碁盤目状に広がる。かつては親川村を含み、親川おやかわグスクも村内にあった。絵図郷村帳・琉球国高究帳に羽地間切平良村」とみえる。「琉球国由来記」「球陽」などでは田井等村と記される。前掲高究帳では高頭二〇六石余、うち田二〇二石余・畠四石余。「中山伝信録」や「琉球国志略」などに「池城村」がみえる。「おもろさうし」巻一七の一三にも「いけくすく」がみえ、「一 きこへいけくすく(有名な池城)/みらんすかほるひ(見ない者が滅び〔損〕)/きこゑおに みちやすかまさり(有名な鬼を見た者が勝り)/又 とよむいけくすく(鳴響む池城)」とある。「琉球国由来記」にも田井等村に池城里主所神と池城神アシアゲが記され、羽地間切の惣地頭の一人を池城親方という(「琉球藩臣家禄記」琉球藩雑記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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