田内栄三郎（読み）タウチ エイザブロウ

20世紀日本人名事典

田内 栄三郎
タウチ エイザブロウ

明治・大正期の実業家 愛媛県織物同業組合連合会長。

生年

文久3年6月21日(1863年)

没年

昭和4(1929)年8月17日

出生地

伊予国松山(愛媛県松山市)

学歴〔年〕

松山中学校卒

経歴

第五十二国立銀行勤務を経て明治26年田内織機所を設立し、伊予絣の製造に従事。その傍ら、社内に研究所を設置して機織りの技術改良をはかるなど、品質の向上に努めた。大正初期の不況時には、その打開のために業界を先導して新式織物の製造や経営の近代化を推進。大正10年中予織物、11年東洋染業会社を設立してクレープや広幅織物などを製造し、国内のみならず中国や東南アジアにまで製品を輸出するなど、販路の拡大にも成功した。伊予織物工業組合長・愛媛県織物同業組合連合会長・県工業研究会長など、業界の要職を歴任。その他にも、松山紡績・伊予鉄道の役員や松山市議なども務めた。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

田内栄三郎 たうち-えいざぶろう

1863－1929　明治-大正時代の実業家。
文久3年6月21日生まれ。明治26年郷里の愛媛県松山市に田内機織所を設立して伊予絣(いよがすり)の製造をはじめ,大正10年中予織物,翌年東洋染業を創立して販路を海外にも拡大。松山商工会会頭,伊予織物工業組合長などを歴任した。昭和4年8月17日死去。67歳。松山中学卒。

出典　講談社