田舎歌(読み)イナカウタ

デジタル大辞泉 「田舎歌」の意味・読み・例文・類語

いなか‐うた〔ゐなか‐〕【田舎歌】

広く田舎で歌われる俗謡。ひなうた。俚謡りよう
歌舞伎下座音楽で、田舎道田舎家の場面などに用いる歌。→在郷歌ざいごううた

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精選版 日本国語大辞典 「田舎歌」の意味・読み・例文・類語

いなか‐うたゐなか‥【田舎歌】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 田舎で歌われる俗謡。ひなうた。俚謡
    1. [初出の実例]「瞽女節(ごぜぶし)をはじめとして、すべての田舎唄(ヰナカウタ)は、濁音音声がだみてゐやす」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)
  3. 歌舞伎の下座で、田舎の場面などに用いられる歌。在郷唄
    1. [初出の実例]「田舎唄(イナカウタ)二上リ」(出典:戯場訓蒙図彙(1803)三)

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世界大百科事典(旧版)内の田舎歌の言及

【日本音楽】より

…その歌は作詞者も作曲者もわからない(あるいはわかっても誰であるかは問題にならない)ようなものが,文字や楽譜によらず,口から耳へと伝えられる。そのような歌を民謡と呼び,明治以前は,俗謡,俚謡,田舎(いなか)歌,地方歌,在郷(ざいごう)歌,巷謡,さらに古くは風俗(ふぞく),国風(くにぶり)歌などと呼ばれた。また,とくに子どもの歌う〈わらべうた〉も,広くは民謡の中に含めることができる。…

※「田舎歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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