在郷歌(読み)ザイゴウウタ

精選版 日本国語大辞典 「在郷歌」の意味・読み・例文・類語

ざいごう‐うたザイガウ‥【在郷歌・在郷唄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 在郷で歌われるうた。いなかうた。俚謡(りよう)。ざいごうた。
    1. [初出の実例]「僕はこのごろ子供のころの在郷歌を思い出した。童謡だ」(出典:五勺の酒(1947)〈中野重治〉)
  3. 芝居の下座音楽の一つ。田舎道や田舎家、また田畑などの場面などに用いられるうた。ざいごうた。
    1. [初出の実例]「馬に乗るやうにして、幕の内より非人弐三人並び居る。在郷哥にて幕引(ひく)」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の在郷歌の言及

【日本音楽】より

…その歌は作詞者も作曲者もわからない(あるいはわかっても誰であるかは問題にならない)ようなものが,文字や楽譜によらず,口から耳へと伝えられる。そのような歌を民謡と呼び,明治以前は,俗謡,俚謡,田舎(いなか)歌,地方歌,在郷(ざいごう)歌,巷謡,さらに古くは風俗(ふぞく),国風(くにぶり)歌などと呼ばれた。また,とくに子どもの歌う〈わらべうた〉も,広くは民謡の中に含めることができる。…

※「在郷歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む