田谷寺跡(読み)でんこくじあと

日本歴史地名大系 「田谷寺跡」の解説

田谷寺跡
でんこくじあと

[現在地名]福井市田ノ谷町

現在の大安だいあん寺寺域を跡地とする寺院で、泰澄開基と伝える竜王山田谷寺四八坊があったという。元弘三年(一三三三)八月二三日の後醍醐天皇綸旨(大安寺文書)に「田谷寺」とみえ、河南下かわみなみしも(現福井市)に寺領の田地があった。応永二一年(一四一四)の滝谷寺門徒之次第(滝谷寺文書)に「六番田谷寺」がみえ、真言宗滝谷たきだん(現福井県三国町)末寺であったらしい。「越前国名蹟考」によれば、大安寺書院裏山上にある石灯籠に「天文二十三年海祐中納言」という銘があり、田谷寺時代の遺物という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android