日本歴史地名大系 「甲良庄」の解説 甲良庄こうらのしよう 滋賀県:犬上郡甲良町甲良庄古代の甲良(かわら)郷の系譜を引き、現在の甲良町域を庄域とすると考えられる。川原庄とも表記される。庄内に尼子(あまご)郷があり(→尼子郷)、石灰(いしはい)庄(現多賀町)と接する。長治三年(一一〇六)三月八日の日吉社交名注進(山口光円氏本打聞集裏文書)に「犬上郡川原御庄」とみえ、庄長の秦吉則は愛智(えち)新宮の神事を勤めていた。元応元年(一三一九)一〇月の日吉社領注進記案(生源寺文書)によると、庄内の大覚(だいかく)名は日吉社禰宜友資の知行する同社領であった。元徳二年(一三三〇)頃と思われる近江敏満寺僧・同寺庄地頭代申詞記(胡宮神社文書)によれば、当庄と石灰庄との境にある敏満(びんまん)寺(現多賀町)は両庄兼行の寺であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報