申培(読み)しんばい(その他表記)Shēn Péi

改訂新版 世界大百科事典 「申培」の意味・わかりやすい解説

申培 (しんばい)
Shēn Péi

中国,前漢の儒者。生没年不明。魯の人。申公ともいう。荀子の門人から《詩経》を学ぶ。はじめ楚王劉郢(りゆうえい)の太子劉戊(りゆうぼ)の傅(ふ)(教育係)となったが,学問を好まぬ劉戊は彼に凌辱を加えたために郷里へ帰り,門を閉ざして弟子の育成に専念した。前141年に武帝が即位して明堂(めいどう)建立の議がおこると,弟子の王臧,趙綰(ちようわん)らの推薦で召聘され太中大夫に任ぜられたが,儒教を好まぬ竇(とう)太后によって建立が廃止せられたため,免職されて帰郷し,数年にして没した。《詩経》研究において申培の学派を魯詩という。他に斉詩,韓詩,毛詩の学派があったが,両漢時代,とりわけ権威のあったのは魯詩であった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「申培」の意味・わかりやすい解説

申培
しんばい
Shen Pei

[生]? 魯
[没]中元5(前145)頃
中国,漢代初期の学者。申公,申培公ともいう。魯の文帝のとき,楚王の太子劉戊の教育係となったが,辞して帰り,いわゆる「魯詩」 (魯学派の『詩経』の解釈) を興した。のちに武帝のとき召出されたがまもなく死亡。その学説はほとんど伝わっていない。

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