異曲(読み)いきょく

精選版 日本国語大辞典 「異曲」の意味・読み・例文・類語

い‐きょく【異曲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 曲を異にすること。また、その曲。
  3. 雅楽などの曲の中で普通の伝とは違った曲。
    1. [初出の実例]「此曲三説有り。〈略〉惟季のしおかれたる異曲の内也」(出典:教訓抄(1233)六)
  4. 技法や趣などが他と異なっていること。また、そのもの。→異曲同工(いきょくどうこう)
    1. [初出の実例]「書竟以硯水筆可笠。異曲雖多不之」(出典異制庭訓往来(14C中))
  5. 一般とくらべすぐれていること。またそのもの。抜群。
    1. [初出の実例]「さだめて異中の異曲の人とやなるべき」(出典:却来華(1433))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「異曲」の読み・字形・画数・意味

【異曲】いきよく

調子が異なる。様式がちがう。同工異曲のように用いる。唐・韓〔進学解〕(揚)子雲、(司馬)相如は、工を同じうするも、曲を異にす。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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