疋田舟川(読み)ひきたふなかわ

日本歴史地名大系 「疋田舟川」の解説

疋田舟川
ひきたふなかわ

疋田から小屋川こやのかわに通ずる川幅九尺の舟川。文化一三年(一八一六)三月に起工、七月に竣工したが、天保五年(一八三四)末馬借座の訴願で廃止。遺構の一部が残る。

琵琶湖の北より深坂ふかさか山を開削して、敦賀に疏水を通す企画は古くからあり、平清盛の命で重盛が開削した跡が深坂山に残ると伝える(北窓瑣談)。近世初頭敦賀郡を領した大谷吉継も計画を立て、宝永(一七〇四―一一)頃には河村瑞軒も試みたという(越前国名蹟考)。京都の田中四郎左衛門は、寛文九年(一六六九)から一〇年にかけて琵琶湖疏水計画の書類・絵図を敦賀町奉行所に提出、元禄九年(一六九六)にもまた企画をするが、郡内の一九ヵ村の庄屋の反対にあって中止された(山本家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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