発展段階別援助指針(読み)はってんだんかいべつえんじょししん(英語表記)economic cooperation guidelines for each stage of development

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「発展段階別援助指針」の意味・わかりやすい解説

発展段階別援助指針
はってんだんかいべつえんじょししん
economic cooperation guidelines for each stage of development

発展途上国の多様化に伴い,発展段階に応じたきめ細かな経済協力を行なう必要があるとの視点から作成された指針。日本の 100年余にわたる経済発展の歴史の分析をベースに発展局面を4局面に分け,それぞれの局面における発展への課題,経済協力の基本方針を明らかにしている。つまり,(1) 在来の1次産品中心の第1局面では,近代国家への制度導入,BHN,交通通信施設,教育の普及・充実,(2) 軽工業品の輸入代替が進展する第2局面では,労働集約工業化を支える教育・技術,交通通信,エネルギー,(3) 軽工業品への輸出代替の進む第3局面では,軽工業の生産性向上,エネルギー,地域開発,(4) 重化学工業品のウエートの上昇する第4局面では,民間活力重視と格差是正のための社会資本を経済協力の重点としている。これらの充実と,これを踏まえた国別援助方針策定が重要となっている。

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