発震機構(読み)はっしんきこう

百科事典マイペディア 「発震機構」の意味・わかりやすい解説

発震機構【はっしんきこう】

地震発生時における震源域での力の働き方。地震波のうちP波は,その初動はどこの観測所でも同じ位相の点として明確に区別できる。この初動が震源からみて押しであるか引きであるかは震源での力の働き方を示す。各観測所の初動の向きの地図上の分布震央を中心に直交する2本の直線で区別されることがほとんどである。これを象限型発震機構という。かつて円錐型発震機構が存在すると考えられたが,現在では広範囲に観測されたデータによって否定的である。さらにせん断型食違いによって地震が発生するという考えが明確になり,震源に働く互いに直交する2組の偶力断層運動を起こすことが確かめられた。
→関連項目石本巳四雄地震学

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android