発音器・発音機(読み)はつおんき

精選版 日本国語大辞典 「発音器・発音機」の意味・読み・例文・類語

はつおん‐き【発音器・発音機】

〘名〙 音響を発するために分化した器官。主として筋肉の反復的収縮を起こす振動装置が分化している器官。発する音はおもに声または鳴声と呼ばれ、動物・昆虫などの場合、同種異種個体間の誘引警戒威嚇など情報の伝達器官となっている。主に陸生脊椎動物と昆虫類に発達し、哺乳類鳥類では声帯鳴管を中心とする共鳴装置によって行なわれる。昆虫類の発音方式には摩擦音・振動音・打撃音・爆発音などがある。発音魚類・イルカなどの水生動物でも発音器官が通信手段として情報交換に役立っている。発音器官。
※筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉一「言文一致論者は発音器(口)と揮毫器(手)との難易を知らざるか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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