精選版 日本国語大辞典 「声帯」の意味・読み・例文・類語
せい‐たい【声帯】
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喉頭(こうとう)の中に左右1対ある粘膜の隆起で、呼気により振動して声を生成する器官をいう。日本人の声帯の長さは、成人男性で約12ミリメートル、女性で約9ミリメートルである。小児ではこれより短く、8歳児では男子も女子も約5ミリメートルで、体の成長につれて長くなるが、思春期に入るころに急速に成長して声変わりし、声帯は成人の長さになる。声帯の内部には声帯筋がある。両側の声帯の間を声門といい、そこを呼吸気が通過する。声を出すときには、声門閉鎖筋の働きで声門が閉鎖し、そこを呼気が通過して声帯を振動させることにより喉頭原音を発する。その音が声門の上下にある咽頭(いんとう)、口腔(こうくう)、鼻腔、気管、肺など(音声付属器官ともいう)で共鳴あるいは修飾され、通常われわれが聞いている声となる。声帯が腫(は)れたり、腫瘍(しゅよう)などができたり、声帯が麻痺(まひ)したりして、声門閉鎖が十分にできなくなると、声がかれる。
なお、動物の声帯については「発音」の項目を参照されたい。
[河村正三]
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…哺乳類では喉頭口を閉じる喉頭蓋軟骨が加わり,靱帯と喉頭内筋・外筋,それと舌骨装置の甲状舌骨などと連結して,それぞれの生活様式に適応した複雑な構造となる。高等哺乳類では喉頭の声門部に1対の声帯ひだがあり,このひだの呼気あるいは吸気による空気の振動により喉頭原音を出す。この発声器官としての副機能が,哺乳類の喉頭の構造をいっそう複雑にしている。…
…なお,ヒト以外の動物の発声については〈発音器官〉の項を参照されたい。
【ヒトの声】
ヒトの声は声帯でつくられる。声帯は喉頭の内腔にある1対のひだで,声を出そうとすると,喉頭の筋肉の働きで,左右から正中線に寄ってきて,肺からの呼気を遮断するようになる。…
…
[陸生脊椎動物の発音器官]
発音器官は一般に発振装置とそこから発せられる音を増幅,変形させる共鳴装置からなる。陸生脊椎動物においては発振装置はいずれも呼吸器官の一部にある薄膜で声帯と呼ばれるが,鳥類だけは例外で鳴管によって発振する。共鳴装置は隣接する腔所ないし囊であるが,その構造,起源は多様である。…
※「声帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...
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