白岩川(読み)しらいわがわ

日本歴史地名大系 「白岩川」の解説

白岩川
しらいわがわ

現中新川郡の上市かみいち町と立山町の境にある大辻おおつじ(一三六一メートル)西方峡谷水源を発し、大岩おおいわ川・虫谷むしだに川・栃津とちづ(若狭川ともいう)などの支流を合流、北流して富山市水橋みずはし地区で富山湾に注ぐ二級河川。流域上市町・立山町・富山市および中新川郡舟橋ふなはし村にまたがり、流長は二九・一キロ、流域面積一三四・六平方キロ。常願寺川によって形成された扇状地を横切るように流れ、上流水源付近の湿地帯はミズバショウの群生地として名高く、下流は鮎・鯉などの産地として知られる。現在、水橋地区の西端を常願寺川が北流するが、かつての同川は現富山市水橋池田館みずはしいけだたち付近で白岩川に合流し、水橋川として北流していた。しかし明治二四年(一八九一)から同二六年の常願寺川改修の際に分離され、現在の流れとなる。白岩川の河道は立山町いずみで栃津川を合流したのち曲折が激しく、とくに上市町放士ほうじの南西から富山市水橋清水堂みずはししみずどうの南にかけては大きく西にカーブしていたので、出水の度に周辺集落は被害を受けた。そのため明治四一年末から同四二年にかけての改修工事で直線化された(立山町史)。また富山市の水橋番頭名みずはしばんどうみようの東、水橋北馬場みずはしきたばんばの西、水橋平塚みずはしひらつかの南にかけても大きく西にカーブしていたが、改修工事により直線化された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報