朝日日本歴史人物事典 「白崖宝生」の解説
白崖宝生
生年:康永2/興国4(1343)
南北朝・室町前期の臨済宗の禅僧。河内(大阪府)太守の橘氏(楠氏か)の子。はじめ近江(滋賀県)の寂室元光らに学んだのち,上野(群馬県)吉祥寺の大拙祖能に参じて法を嗣ぎ,幻住派の隠遁的な禅風を継承した。さらに臨済,曹洞の禅僧らを歴参したのち,鎌倉の興禅寺や円福寺に住し,上野那波の泉竜寺の開山となり,越後(新潟県)上田の関興庵の開山にも迎えられた。諡号は普覚円光禅師。著書に『白崖和尚語録』がある。<参考文献>小此木輝之「白崖宝生と那波泉竜寺」(『群馬県史研究』29号)
(佐藤秀孝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報