サイイド朝(読み)さいいどちょう(英語表記)Sayyid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サイイド朝」の意味・わかりやすい解説

サイイド朝
さいいどちょう
Sayyid

インドデリーに都を置いたムスリム王朝(1414~51)。いわゆるデリー・サルタナットの4番目の王朝。その前のトゥグルク朝が1398年のティームールの侵略によってまったく衰退してしまったのち、ティームールの一部将であったヒズル・ハーンによって創始された。しかし、王朝は弱体で、40年たらずで滅亡ローディー朝にかわった。

[小谷汪之]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サイイド朝」の意味・わかりやすい解説

サイイド朝
サイイドちょう
Sayyid

インド,デリー・サルタナットの4番目の王朝 (1414~51頃) 。チムール (帖木児)侵入によってトゥグルク朝が衰えると,パンジャブ統治にあたっていたヒズル・ハーンがデリーに新王朝を創設した。当時北インドには諸勢力が乱立していたので,この王朝はデリー周辺を支配するのみで,デリー・サルタナットのなかで最も勢力が弱く,ロディー朝によって,4代 37年で滅亡した。

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