め‐ざまし【目覚】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 古くは「めさまし」 ) 目をさますこと。また、目をさまさせるもの。ねむけざましとなるもの。
- [初出の実例]「これは夜居の人々のめさましに給へとてなん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)
- 「生(なま)殺しにして這ひありかせよ、其れこそ軍の目醒(メサマシ)なれ」(出典:源平盛衰記(14C前)二二)
- ② 子どもが眠りからさめた時に与える菓子、玩具などの類。おめざまし。おめざ。
- [初出の実例]「目覚しに屁玉をねだる河童の子」(出典:雑俳・柳多留‐一〇八(1829))
- ③ 「めざましどけい(目覚時計)」の略。
- [初出の実例]「置時計にコロノメートル、フランスマクラ、眼覚し、押打等の種類あり」(出典:風俗画報‐一二五号(1896)人事門)
め‐ざめ【目覚】
- 〘 名詞 〙
- ① 眠りから目がさめること。目をさますこと。また、その時。ねざめ。
- [初出の実例]「年老ひたるまま、目醒(メザメ)も早く」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四)
- ② いままでひそんでいた本能や知覚が働き始めること。
- [初出の実例]「私の唯心的な眼醒めの第一歩となって」(出典:機械(1930)〈横光利一〉)
- ③ 心の迷いが消えたり理解が及んだりして本来の姿に立ち返ること。開眼。自覚。
- [初出の実例]「婦人の目醒め、婦人の自覚! これは自然主義文学の考へ方に促された大なる婦人の進歩であったと云へよう」(出典:モダンガアルの研究(1927)〈片岡鉄兵〉モダン・ガールの研究)
め‐おぼえ【目覚】
- 〘 名詞 〙 見忘れないためのしるし。目じるし。また、見て覚えていること。見おぼえ。
- [初出の実例]「目覚ある慥な八重垣、皇子を魅すか奇怪者と」(出典:浄瑠璃・七小町(1727)二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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