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相続回復請求権 そうぞくかいふくせいきゅうけんErbschaftsanspruch

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

相続回復請求権
そうぞくかいふくせいきゅうけん
Erbschaftsanspruch

相続人でない者が相続人として相続財産を管理または占有している場合に,真正の相続人が自己の相続権を主張して,不真正相続人によるこれらの妨害を排除し相続人の地位の回復を求める権利 (民法 884) 。この請求権は相続人の地位に対して認められる特殊な物権的請求権であると解され,相続財産全体の返還のみならず,個々の財産の返還を求める場合も,自己の相続権を根拠とするかぎりいずれも相続回復請求権であるとされる。ただし,不真正相続人から相続財産を個別的に取得した第三者に対する返還請求については,判例の見解では,所有権に基づく返還請求権によらねばならないとする。相続回復請求権は,相続権侵害の事実を知ったときから5年,または相続開始後 20年を経過することにより,時効によって消滅する (884条) 。しかし,相続回復請求権が時効で消滅しても,共同相続人間の遺産分割請求権 (907条1項) は消滅しない,という主張が強い。

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世界大百科事典内の相続回復請求権の言及

【相続】より

…この期待権を〈相続権〉という。なお,相続権の語は,相続の開始によって確定的な権利となったのちも用いられることがある(たとえば,相続回復請求権。884条)ほか,広義では,配偶者や非嫡出子など一定の地位にある者が相続人となることができること一般を指すことばとしても用いられる(たとえば,配偶者相続権)。…

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