矢幹八幡神社
やがらはちまんじんじや
祭神は応神天皇。旧村社。箭幹八幡・矢部八幡・木曾八幡ともいい、木曾郷の総鎮守とされる。寛文九年(一六六九)別当覚円坊長栄が著した箭幹社八幡宮記(当社蔵)は粉飾が多いが、八幡太郎義家が前九年の役の帰途、当地で罹病した折に平癒祈願をして回復し、報賽のために社殿を再興したという伝承を説き、また天正四年(一五七六)悪疫の流行に際し、滝山城(現八王子市)城主北条氏照が覚円坊に祈祷させて霊験があったと記している。「武蔵名勝図会」によれば、寿永二年(一一八三)木曾義仲の息志水冠者義高が鎌倉へ人質として赴く際、木曾村に淹留して小社を造営、木曾八幡とした。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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