精選版 日本国語大辞典 「松葉」の意味・読み・例文・類語
まつ‐ば【松葉】
〘名〙
① 松の木の葉。
※源氏(1001‐14頃)椎本「おく山の松葉につもる雪とだにきえにし人を思はましかは」
※歌舞伎・戻橋脊御摂(1813)大切「もう百年もたってから、松葉(マツバ)を添へてぬしさんにあげう」
④ 「まつばいろ(松葉色)」の略。
⑥ 針の異称。
⑦ 「まつばかんざし(松葉簪)①」の略。
※雑俳・柳多留‐七〇(1818)「松葉をかりて住吉のやにをとり」
まつ‐の‐は【松葉】
[1] 〘名〙
① 松の木の葉。まつば。
※万葉(8C後)一五・三七四七「わが屋外(やど)の麻都能葉(マツノは)見つつ吾(あ)れ待たむ早帰りませ恋ひ死なぬとに」
※歌舞伎・助六廓夜桜(1779)「ほんの手土産、松の葉ぢゃと思うて下され」
③ 忌詞で、針のこと。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦九(1759)信「京みやげ松の葉とやらみすや針」
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