石凝姥命(読み)イシコリドメノミコト

世界大百科事典 第2版「石凝姥命」の解説

いしこりどめのみこと【石凝姥命】

日本神話にみえる神の名。記紀天(あま)の岩屋戸の神話,天孫降臨神話に登場する女神。鏡作連(かがみつくりのむらじ)の祖神。天照大神(あまてらすおかみ)を岩屋戸から引き出すために八咫鏡(やたのかがみ)を作り,また天孫に随行して下った。《日本書紀》には(ほこ)やふいごを作ったともある。金属で鏡その他の器物を作る技術者を組織し隷属せしめたのが鏡作部であるが,連賜姓以前の鏡作造がこれを管理し,宮廷祭祀にもかかわった。

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世界大百科事典内の石凝姥命の言及

【鏡】より

…また鏡は魔よけのために用いられ,道壇の四方と中央とに鏡を置いて道教儀礼が行われたりするなど,道教と鏡との結びつきはとくに密接である。【小南 一郎】
[日本]
 鏡は,日本神話では単に姿見の具としてだけでなく,とくに貴重な品物となっており,すでに五部神のうちに鏡作の祖石凝姥(いしこりどめ)命が数えられているのは,それを物語るものである。また人の映った影はその人の霊魂であるとし,霊魂と自分と自意識とをいっしょにして区別しない。…

【鏡作部】より

…伴造(とものみやつこ)は683年(天武12)に連(むらじ)姓を与えられた鏡作造で,その本拠は《和名抄》にみえる大和国城下郡鏡作郷であろう。ここには《延喜式》神名帳の〈鏡作坐天照御魂神社〉が鎮座し,鏡作氏の祖神石凝姥(いしこりどめ)命等が奉斎されている。石凝姥命は記紀神話の中で天照大神が天の岩屋戸に隠れたとき,鏡を造ったとされ,天孫降臨神話では天孫に随従する〈五部神〉の一人とされている。…

※「石凝姥命」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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