日本歴史地名大系 「石塚遺跡」の解説
石塚遺跡
いしづかいせき
[現在地名]高岡市石塚
東から西へ緩やかに傾斜する庄川扇状地の末端部に立地する弥生時代中期の標式遺跡。標高は一一―一二メートル。遺跡の範囲は東西四七〇メートル・南北四四〇メートルにわたる。遺跡の存在は早くから知られていたが、発掘調査は昭和四三年（一九六八）、同五五―五八年、同六〇―六二年、平成二年（一九九〇）と、断続的に行われている。弥生時代、古墳時代、古代・中世の遺構・遺物が出土したが、中心は弥生時代である。弥生時代の遺構としては、溝と多数の土壙がある。土壙内からは弥生土器や土器を再利用した紡錘車・打製石鏃、炭化米・クルミ等が出土し、土壙の形状と合せて土壙墓や貯蔵穴として利用されたものがあることが知られる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報