石榑庄(読み)いしぐれのしよう

日本歴史地名大系 「石榑庄」の解説

石榑庄
いしぐれのしよう

員弁川の西、同河川支流宇賀うが川の北の地域にあたると思われ、鈴鹿山脈の東麓扇状地から谷底平野に至る部分であったと思われる。本家伊勢神宮、領家は久我家。「神鳳鈔(新校群書類従本)に「内宮石榑御厨五十丁、白米(イ九斗)」と記されるが、同書奥書の注記に従えば、少なくとも建久四年(一一九三)には内宮領となっていたと推定しうる。「外宮神領給人引付」「神領目録」残闕(神宮文庫蔵)などにも石榑御厨の名がみえ、文明一六年(一四八四)八月吉日付代官梵辰請文(久我家文書)に「此外神宮本家可守先規」とあり、伊勢神宮が一貫して本家であった。

領家職が久我家のものになった経緯は不明であるが、観応元年(一三五〇)八月一三日付久我長通譲状(同文書)に「根本家領」とあり、寛正三年(一四六二)一一月二六日付久我家備進文書目録(同文書)によると、元暦二年(一一八五)九月一九日付の院宣があったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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